試験日と場所
IBLCE資格試験は、毎年7月の最後の月曜日に行われます。
願書は1月1日から5月15日の間に受け付けられ、3月末までに提出されれば最低料金で受験できます。試験はほとんどの国で行われますが、場所はまず首都のある都市、そして担当地域の願書別冊付録に載っている地方都市になります。さらに別の場所で受験したい場合は、最も近い受験可能都市からかなり距離があるかどうかを考慮します。
日本では、東京では必ず行われます。その他の地域での受験については、願書に希望地を記入してください。志願状況などにより他の都市で行うこともあります。特別な事情がある場合はご連絡ください。
受験料
受験料は居住国、願書郵送の消印などにより異なります。
受験料は各国別の願書別冊付録に詳細が載っています。もしIBLCE試験の受験に興味があり、受験資格を満たしているようなら、ご連絡いただきますと、最新の志願者ガイド(CIG)と願書別冊付録を郵送します。国名を含む完全な住所と郵便番号、お名前をお忘れなくお知らせください。その際フリガナを必ずつけてください。

願書の提出先は、オーストラリア・オフィスになります。願書およびその記入は英語となります。詳しい記入方法については、志願者情報ガイド(CIG)をご覧ください。
試験内容
試験は200問あり、大学卒業レベルの多選択肢問題形式です。効果的な母乳育児相談にはアセスメントと方針決定技術が必要とされるため、問題は純粋に事実の想起よりも、知識を試すように作られています。出題問題は、より現実的で、試験の有効性を強調しています。

試験はそれぞれ100問ずつでふたつのパートに分かれています。200問のうち、125問は知識問題で文章問題であり、75問は写真問題で、学科別、期間月齢区分に分類、統合されています。

試験の概要に、学科と期間月齢区分の詳細を記し、その出題数についても括弧内に示しています。このアウトラインを見て、試験では何が重視されているかを知ることができます。例えば、病理学(19-33)というのは、母乳育児相談の臨床に重要な母子の病理的状況についての質問が最低 19問、最大33問出題されることを意味しています。

自分の知識と技術を概要に対してチェックしてみると、学習すべき分野をはっきりさせる助けになるでしょう。

ここに示されている 例題は、試験の中の文章での多選択肢問題から選ばれています。限られた範囲内での掲載であるため、出題問題全範囲、深度、難易度の代表とは考えないようにしてください。
臨床問題パートでは75問出題され、母乳育児相談に重要なさまざまな臨床的状況や場面をあらわす写真を用いた問題となっています。典型的には、何か問題点があるかどうか、あるとしたらどのような問題点か、どのように対処すべきか、が問われます。試験のこのパートでは、カラー写真の小冊子が用いられます。

試験は 2つのパートで構成されていますが、両方の点数を合計して合否を決めます。総合点数にて合否が判断されるので、高得点の分野があれば、得点の低い分野を補って、全体としては試験に合格となります。
試験問題の文献
すべての試験問題は、技術的/医学的文献で、通常最近5年以内に出されたものを参考にしています。最新の教科書にも信頼できるものとして引用されているものについては、古い科学的研究が用いられることもあります。どの試験問題も、印刷された文書を参照して作られており、コンフェレンスで述べられたことなどは含まれません。迷信的なものや、著作者の意見、主要な教科書で論争中の分野の情報についてはすべて省いてあります。参照文献は、試験前の年末までのものとします。(例 2006年7月の試験なら2005年12月まで)
IBLCE試験委員会
試験委員会は、 IBLCE役員の理事が代表を務めており、心理測定学の博士で、医療資格試験コンサルタントの専門家の指導のもとに動いています。試験委員会は、アジア/太平洋地域を含む世界中の様々な分野の専門家で構成され、毎年主に各医療専門家の団体の代表から選ばれています:臨床医(小児科医か産婦人科医)、病院やコミュニティで働くIBCLC、ラクテーション・エデュケーター、母親支援組織出身のIBCLC,伝統的な医療専門組織で経験を持つIBCLC、そして、前年度の最高得点者です。

毎年、試験委員会では、試験問題の準備、見直し、編集、選択のために会議を開き、概要にそって試験問題の草稿を作成します。委員会では、過去に出題した問題とIBCLCや他の世界中の専門家から提出された新しい問題から抜き出します。すべて洗練された他選択肢問題の形式で書かれます。最終試験問題はいくつかの編集、許可段階を経て、その年の需要に応じて他の言語に翻訳されます。
試験情報機密性
毎年、IBLCEは最近の試験に出題された過去の問題から何パーセントか使うので、IBLCE試験の漏洩や過去の受験者からの情報提供について非倫理的行動について考慮しています。もし、内部情報を得た志願者が合格すると、母乳育児をする母子と専門家自身が損害を被ることになります。
試験問題
それぞれの試験問題は、導入文があります。答えを出すのに必要な情報はすべてこの導入文か付随している写真の中にあります。その他の複雑な状況は考える必要はありません。

多くの問題は、母子の臨床的状況を想定して”あなた”がどうすべきかを問うものです。これらの問題の中で、”あなた”はラクテーション・コンサルタントの役割をしているという意味です。あなたが別の専門家の資格(例えば処方する権限を持つ医師など)を持っていても、この試験の目的から、その資格機能はラクテーション・コンサルタントの役割に含まないようにしてください。ラクテーション・コンサルタントの役割については、 ILCAの「国際認定ラクテーション・コンサルタントのための業務基準」を参照のこと。

それぞれの問題は、個別の質問であるので、何が問われているかを注意深く読まなくてはなりません。キーワードは大文字(訳注:日本語の場合は太字)で示します。” もっとも適当な対処はどれか”か”次のうち適当でないものはどれか”と聞いているものがあります。これらの問題は、読み間違いやひっかけるためのものではなく、ラクテーション・コンサルタントがしばしば遭遇する方針決定のタイプを代表するものです。

例えば、母親が示された対処のうちのいくつかが有効であっても、ラクテーション・コンサルタントはそのうちのもっともその母親の状況にとって効果的なものはどれで、なぜ他の選択肢はそれに劣るかということを知っていなくてはなりません。また別の場合では、いくつかの対処が同等に効果的であるが、ひとつだけ勧められないものがあるのです。

もっとも適当な(または もっとも適当でない)原因、説明はどれか”という質問もあります。このような問題は、臨床経験を通して学ぶ一般的な原則の知識を問うものです。

それぞれの問題は、3つから5つの選択肢があり、最も多いのは4つです。正しい答えはただ ひとつだけで、知識のある受験者ならなぜ他の答えが間違っているかわかるはずです。 IBLCEは、正誤問題や、”上記のすべてがあてはまる”とか”上記のすべてがあてはまらない”、または”a とc”などの選択問題は用いません。なぜなら、このような設問は非常に混乱しやすいからです。

よく間違える概念や時代遅れの考えが、しばしば誤りの選択肢に含まれています。これらの回答が正しいと考えられていないか心配する必要はありません。試験は専門家にチェックされているからです。
採点方法
合否決定の点数の線引きは、正しい答えを容易に出せないような洗練された問題の数をもとにして、ネーデルスキー・ネルソンテクニックにより各問題の難易度をはかった上で決められます。したがって試験全体の難易度は、各問題の個々の分析を無数に行って平均を出したものをもとに決められます。試験が難しいほど、合否決定の線引きの点数は低くなり、逆もいえます。

ネーデルスキー・ネルソンテクニックにより、試験に合格する数や割合は一定ではなくなるので、志願者は互いに競合しません。また、年による試験の難易度の違いによって、個々の志願者の試験の合格しやすさは変わりません。ここ数年、合格ラインは61%から68%です。

回答用紙はコンピューターで読み取り、コンサルタント心理測定者により採点されます。どのシートも、判読できていないものや、消して別のところに直してあって二重に読み取っていないかをチェックします。毎年、いくつかの回答は正確かどうかをチェックするために手作業で採点しています。
各問題に正解はひとつです。 1問正解すると1点、不正解なら0点です。間違った答えで減点されないので、すべての問題に挑戦すべきです。

回答用紙がまず採点され、それぞれの問題は、およそ2500人のすべての受験者のデータを使用して統計的に分析されます。これによって、期待したほどできていない問題や不確かな問題が明らかになります。これらの問題は、志願者が批評票で抗議したものに沿って見直されます。不備のある問題は採点から除外されます。そしてすべての志願者の点数を再入力し、このような質的コントロール過程により、信頼性、確実性、公平性が増すのです。

毎年、過去に出題された問題がある割合で出題されますが、その年の正解率と過去の正解率を比較することにより、志願者の母集団の能力レベルが変化したかどうかを調査しています。

IBLCEの試験は、不合格率は低く、高得点は大体80%半ば、平均点は70%前半から半ばです。この結果により、志願者はよく試験勉強をしている、選りすぐられた集団で、この試験がやりがいのあるものであることを示しています。